そして8月27日、その成果の発表と、それに携わった講師の方々のコンサートが開催されました。
まず、講師で現在広島で琉球民謡の活動をされている 新垣 修さん から「全く始めて聞く楽器(かんからさんしん)を手にし、子ども達は7日間という短い期間よく頑張りました。講師としてこんな嬉しい事はありません」と、うっすら涙ぐみながらの紹介がありました。
その言葉通り、はにかみながらも緊張した面持ちの9人の子ども達は、客席の後方に立った講師に集中し、一生懸命の演奏でした。 「チューリップ」「海」と馴染みのある唱歌のあと、沖縄の方言の歌詞を唄いながらの演奏は聴く側も力が入ります。 無事プログラムを消化し万雷の拍手を受けながら退場する子ども達から、思わず出たと思われるため息と、「終わったよ!」との声にスタジオは笑い声にあふれ、和やかな空気に満ちておりました。 |
15分間の休憩があり、その間に演奏し終えた子ども達が衣装をつけたまま客席の一部に集まってきました。どの顔も達成感と、安堵感で輝いておりました。
講師の方々の演奏の始まりですが、その前にお祝儀にと沖縄伝統踊りが特別披露されました。テレビなどで見かけた事はありますが、目の当たりにするとまた格別のものがあります。
花飾りの笠と、華やかな衣装に身を包んだ二人の女性の優雅な踊りと、手に持った四つ竹のカスタネットのような音色が小気味よく合って、かつての琉球王国の栄華が偲ばれます。
その後、新垣さんの三線(さんしん)を中心に女性ボーカル、ギター、太鼓の演奏が始まり、その躍動感に客席の子ども達も手拍子や、口笛で応援しコンサートを盛り上げていました。おかげでプログラムから外れてのおまけの演奏があったりして、ラッキーでした。
何時聞いても、沖縄音楽の旋律は南国らしい陽気でおおらかな中に、哀愁が秘められていて人の心の琴線に響くものがありしみじみさせられます。
印象的だったのは、コンサートの間にも新垣さんの子ども達ひとり、ひとりに語りかけるような温かなまなざしです。子ども達にとっても、親や学校の先生ともまた一味違う指導者に接する機会を持ち、どんな想いを抱いたのでしょうか。 |
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