西区ヘの思いをよせて
私のまち情報


「大歳神社の火吹き花火」

井口地区民芸保存会

会長 東 友一

 
私が住むまちに大歳神社(広島市西区井口二丁目)という神社があります。
「大歳」という名の神社は全国いたる所にあり、
私の隣のまちにも大歳神社があります。
周りから都市化に迫られ、樹齢四百年を超える椋の大樹などの古木が
欠けた櫛の歯のように小さな祠を囲んでいます。
 そんな神社ですが、毎年10月の第3日曜日と前日の土曜日に行われる秋祭りが近づき、
子ども神楽の練習や祭りの準備が始まりだすと、
まちが活気と緊張感にあふれてきます。
今年は10月14日と15日に行われます。

 神楽を演じる舞台の脇に取り付けられた竹の大筒から打ち上げられる花火は、
江戸時代から続いている祭りの最大の呼び物です。
長さ1.5〜2メートルの竹筒から火柱が轟音を響かせながら、神社の大木の間を突き
15メートルぐらいの高さまで火の粉を吹き上げます。
筒から燃え盛る炎、吹き上がる火の粉の勢いと
その迫力に皆が感動を覚えます。

花火を打ち上げる者は、事故がないように数日前から身を清めて当日を待ちます。
これまで伝統の名誉を背負い、一心にキビキビする動きは、
見ていて本当に気持ちのよいものです。
打ち上げた筒を退け、新しい筒をしっかり固定して、点火するなど、
写真のように神楽の最中やその合間を縫って、約40発打ち上げます。





 私が神社の総代になる10余年前までは、
花火の製造を担当する数軒が農家の納屋に集まって、花火を製造していました。
各家に伝わる独特の火薬の調合があり、
花火を見ただけでどこの家が作ったのか、皆で語り合ったものです。

 時代の流れの中で、花火の家内製造が禁止され、
昔ながらの伝統ある祭りを守るためには
わざわざ火薬工場まで行って、作らなければならなくなりましたが、
祭りをとおして新旧住民の心が一つになり、
まちへの愛着が強まり、ふるさとが育まれていきます。
私たちの先輩たちがそうしたように伝統行事を代々伝えていくことは、
これから続く人たちへの私たちの務めだと思っております。

 井口の大歳神社へは、広島電鉄宮島線井口電停下車、北へ徒歩約10分。

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未 来
〜温もりのある快適な街の創造〜

三篠地区社会福祉協議会 
会 長   西 田 早 苗 

「横川〜都心部・路面電車直結」という見出しで三月初旬、中国新聞で報道されました。
これは横川地区が交通の拠点として重要性が見直された結果だと思われます。

JR横川駅前への電停移設の計画は過去何回かありましたが
今回は駅前広場を含めた総合的な整備計画による町づくりで地域の発展に繋がるものとして
地元住民もこれに協力、検討が続けられています。

かつての三篠地区は古くは太田川による舟運の要衝の地として栄え
今も「雁木・運上場」という呼称が名残を留めています。

又、可部街道の玄関口として商家が軒を連ね車馬の往来で大変な賑わいを見せると共に
JR横川駅・広電横川駅を起点とした鉄軌道等の公共交通機関の整備により
一層の発展を続けて来て今日に至る人々の長い営みの歴史が今に続いています。


楠木の大雁木
JR横川駅から横川本通り商店街を抜けて、川土手を左に行くと、雁木が続く。

しかし戦禍も癒え、復興も着実に進み
やがて高度経済成長・バブル期と社会の変遷は激動の時代といわれ
都市形態・商形態が大きな変革を遂げる中で
横川地区はもとより商業地区全般は地盤沈下を余儀なくされてきました。

このような状況を打破すべく横川商店街では
関係者一丸となって活性化に取り組み
カラー舗装・街路灯・植栽等の事業を完成させ
地域住民はもとより買物客・通行人からも好評を博し
地域全般への波及効果に大きな期待が寄せられています。

一方活性化を推進すべく企画された「横川ふしぎ市」は
回を重ねる毎に特色ある横川地区イベントとして定着していますが
更に企画を練り趣向を凝らし地域住民参加のイベントとして
広島の風物詩である夏の「太田川花火大会」に比肩する春の「横川ふしぎ市」が実現し、
揺るぎない地歩を固めるべく発展を続けることを願います。


横川ふしぎ市。
消防局「はしごのり同好会」のみなさん。
今年も晴天に恵まれ、5万人を超える人出で賑わった。

そして三篠地区の将来はJR横川駅前広場に路面電車が直結され、
横川駅が交通の拠点として見直されJR・広電・バスの起点とした
新しい総合都市交通体系が確立され、
駅前広場には地下駐車場・駐輪場が完備し
  新しい人の流れができ人々が集い・賑わい・交流できるようになります。

又他には見られない温もりのある商店では
高齢化時代に対応して椅子も置かれ、
商品の知識話題や世間話に花が咲き、
お茶も出て一時の憩いの場となる
特色のある商店街がその存在感を強く人々に印象づけることでしょう。

そして周辺部には太田川放水路の河川空間や
山地部の緑地・三滝寺周辺は自然が溢れ
河川敷は散歩に・子供の遊び場に又川では
ハゼ釣り、シジミ掘り等家族の憩いの場として
他の都市では想像もつかない豊かで美しい自然環境に
他地区からも多くの人々が集い・憩い・楽しむという
質の高い快適な都市環境が整備された
新しい時代の街づくりが実現されるでしょう。

夢はますます膨らみ温かい美しい街として
限りない発展を続ける三篠地区でありたいものだと念願いたします。

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